スーパーSE」タグアーカイブ

スーパーSE #04:問題解決能力

どうも、BMOです。

 
今回のテーマは問題解決能力です。

 

SEの仕事の中で避けて通ることができない問題解決がテーマです。

 

SEの仕事が決められたボリュームの仕事を、決められた手順で、
決められた期間内に完了させる、というような形式の仕事であれば
殊更、問題解決能力の向上を求められることは少ないと思います。

 
しかしながら、幸か不幸かSEの仕事の現場では予期せぬ出来事が発生
しがちで、常に大小何かしらの問題を抱え、それでも仕事を止めることは
許されず走りながら解決していく、というスタイルが日常的なのでは
ないでしょうか。

 
そこで、問題解決能力を向上させるために重要であると考えている
ポイントを以下に紹介したいと思います。

 

 
引用されるテクニックや手法については、それぞれ詳しく紹介&解説
するには紙面が少なすぎるので、不足分は個別にフォローして頂け
ればと思います。

 
(1) 主体性と責任感
 いきなりメンタルなところですが、人間この部分さえしっかりして
 いれば、少々遠まわりしてもゴール(問題解決)まで到達できると
 信じています。

 

 人によっては、責任感から主体性が生まれる人もいるでしょうし、
 逆に責任感は強くなくても、”問題”や問題の発生した”対象”に対して
 当事者意識を持てる人もいると思いますが、どちらでもOKです。
 要は、発生した問題に対して自分が中心になって、問題に正面から
 向かい合えるかがポイントです。

 

 もし、本当に問題解決のスペシャリストになりたいと思うならば
 発生した問題に対して、はっきり自分が対応します、と宣言できる
 気構えが必要だと思います。
 全てを背負う事が難しいと思うなら、可能な範囲でいいので、
 私はこの部分を担当させてください、ということを宣言してみて下さい。

 

 
(2) 分析的思考
 自分がすると腹をくくった次は、少しテクニック(?)的なアプローチを。
 先ずは、問題が発生した状況、事実を集めます。
 これはとりあえず状況をヒアリングして、というような対応ではなく
 事実のみを収集する事を心がけましょう。

 
 よくあるのが、いろいろ調査・分析が進み、どう考えても発生して
 いる現象が辻褄が合わなくなって、再調査したら、そんな事は起こって
 なかったなんてことがあります。

 

 無駄な戻り作業をしないように、物事は主観を入れずに事実だけを
 収集し、余程信用できる情報で無い限り、自分で確認する癖をつけ
 ましょう。

 

 そして、事実を全て収集し尽くしたら、そこから分類や切り分けをして
 問題の根幹となる部分をあぶりだすようにしましょう。

 

 
(3) 論理的思考
 事実の収集と分析により、問題の根本原因が浮き彫りになり、対処
 方法も見つかれば一件落着ですが、状況は分かったが、原因が不明
 だったり、対処方法がなかなか見つからない場合もよくあります。

 

 その場合は、思いつきで原因を決め付けたり、行き当たりばったりで
 対応をして単なるトライアンドエラーを繰り返したり、すだけでは
 問題解決能力はなかなk高まりません。

 

 そこで、以下の様な論理的思考方法を使って、問題の原因究明に当たら
 なければなりません。(それぞれの詳細は別途勉強してください)

 

・仮説思考
 → ある程度仮説を組み立てて、状況に照らし合わせて仮説の正しさを
  検証して、結論を導き出す思考法。

 

・ゼロベース思考
 → 今までの実績や経験から来る既成概念を一度クリアして、ゼロから
  あらゆる可能性を否定せず思考してみる方法。

 

・結論思考
 → 最終的にこういう状態になっていることが求められるというゴールに
  対して、どのようなことができるかを検討していく方法。
  時間もリソースも限られた中での解決策を検討するのに有効。

 

  
(4) 量稽古
 最後は、量稽古です。
 結局、(3)で述べた論理的思考も、対象の状況によったり、自分に合う
 合わないがあったりで、一概にこれが一番の解決策だということは
 言えません。

  

 よって、あまり方法論を意識しすぎることなく、いろいろな経験の中で
 一番良い方法を選択できるようになることが大切だと思います。

 

 そのためには、座学の理論も大事ですが、自らが当事者となって行う
 問題解決のケースを増やす方が能力を高めるためには良い方法だと
 考えます。

 

 
以上、問題解決能力の向上のためのポイントを述べました。

 
分かりきっていることかも知れませんが、問題を抱えているSEさんが
いれば、一度どこまでできているか振り返ってみられるのも
いいと思います。
 
 
 

タグ , , , , , , ,

スーパーSE #03:合意形成能力

どうも、BMOです。

 
スーパーSEになろう、ということで第三回目です。

 

すごいですね、三週間で、自分の周りの些細な変化を見逃さず、
その変化を周りの人にうまく伝え、理解してもらうことができる
SEへと変貌を遂げられているのですから (^_^)

 

決して、冗談ではなく、その必要性を感じ、日頃から意識を高め、
勇気を持って実践していっている限り、少しずつ、でも確実に、
ステップアップしているはずですので。

 

 

さて、今回は、情報を見える化し何かアクションを取ろうとした時に
利害関係を有する関係者がいる場合、どのようにして合意を形成して
いったらよいかというところでお話をしたいと思います。
(一応お断りですが、私の経験に基づくスキルアップのヒントですので
 あまり学術的な観点からはお話できないと思います。どちらかというと、
 浪花節的なテイストも多分に含まれるかも・・・)

 

 
では、SEの備えるべき、合意形成能力のポイントを順に挙げていって
みたいと思います。

 
(1) ディベート的な進め方はしない
 ~ 極端な例を除いて、10:0の決着はない。 ~

 

 当事者それぞれが自分の立場を正当化するためだけの理論武装をして
 譲歩を許さない、という立場で会議に臨んだ場合は、結論はでるかも
 しれませんが、合意は形成することは難しいはずです。

 

 特定条件下の理屈だけで押し通された結論では、参加者は合意の
 当事者という認識をなかなか持てません。

 

 百歩譲って、自分の立場を相手にわかってもらうための理論武装
 (武装という言葉自体物騒ですが)はよしとしますが、合意を得る
 ための譲歩の準備は必ず行うようにしておきましょう。

 

 

(2) 相手の立場を可能な限り理解する
 ~ 時には相手の立場に立って解決策を検討してみる。 ~

 

 合意を得るための譲歩のラインや、合意を形成するための支援・協力の
 検討には、自分の立場だけではなく、相手側の立場もよく理解することが
 大切だと思います。

 また、その理解を高めるためにも、打ち合わせ中に相手に対して
 自分達はこのように理解しているのだけれども、その理解で認識に
 相違が無いか直接確認してみるというのも有効的で、かつ友好的な
 雰囲気も醸し出せます。

 

 支援や協力の提案も、相手にとってプラスになるものでないと
 単なるお仕着せになってしまいますので。

 
(3) 情報は可能な限り公開する
 ~ 同じ土俵で解決策、妥協点を議論する。 ~

 

 交渉の常套手段として、有利なカードは積極的に切り、不利な
 カードは伏せておくというのがあると思います。

 

 ただ、それが極端になると、本筋の議論ができない空中戦が延々と
 続くことになり、本当に解決すべき問題が浮き彫りにされないまま
 時間だけが無駄に過ぎてしまうことが多々有ります。

 

 合意形成を行うためには、それぞれが可能な限り情報を公開し
 各々の立場を明確にした上で、同じ土俵で妥協点を議論する
 必要があると思います。

 
(4) 自分のスキル・能力・知力・権力でカバーできるところは
  出し惜しみしない
 ~ ノブレス・オブリージュ的な発想が硬直した状況を打破する(かも) ~

 

 これは、何もかも自分が全部引き受けちゃうことで、その場を収めま
 しょう、という意味では決してありません。
 たまに、そういう人を見かけますが、残念ながらそれでうまくいく
 ことは稀だと思われます。

 

 ここでお伝えしたいのはそういうことではなく、自分の能力の範囲で
 できることであれば、例えそれが自分の責任範囲外であっても、協力の
 申し出をすることや、アイデアを出すことで、解決の糸口を見出すことが
 できる可能性があるということです。

 またそれが、スーパーSEの責任であると(私は、強く)思います。

 

 

 

以上ですが、最後に少しだけ現実的に引き戻すような話を。

 

私の知りうる範囲では、SEの現場でのステークホルダとの交渉において、
真の合意形成を目指して打合せに臨むということはまだまだ少ないように
思います。

 

具体的には、既に根回し済みの落としどころの承認会議であったり、
ディベート的に一方的な立場の理屈で抑えられたり、最も悲しいのは
単に声の大きい(影響力の強い)人の意見で押し通されたり、と
会議終了後に参加者のほとんどが無気力に『あーあ』的な空気を持って
会議室から出てくるような会議が結構あるのではないかと思います。

 

また、会議というものはそういうものだと思っている人も多いのかも
しれません。

 

でも、最初の話ではないですが、少しでも意識を持って実行することで
少なくとも、その人『個人』のスキルは上がります。

 
そして、10回のうち1回でも、しっかりとした合意形成ができた会議を
経験することで、周りの状況も徐々に変わっていくと思います。

 
そうして、会議終了後、それぞれの人が、席を立ちつつ、自分がその後
すぐ取り掛かるべき自分の役割をイメージしながら、『よっしゃ』と
言って、会議室を出て行くような会議がひとつでも増える事を祈って
止みません。
 
 
 

タグ , , ,

スーパーSE #02:見える化技術

どうも、BMOです。
今回のテーマは『見える化』です。

 

 

前回は、自分に関係するものに対する『観察力』を強化しよう、という
事をお話しましたが、自分が収集した情報は一緒に仕事をするメンバーと
共有してこそ、その価値が高まります。

 
そこで、『見える化』です。

 
『見える化』には、組織の中で普段見えにくいもの、見せたくないものも含め
だれでも、いつでも、見えるようにしましょう、という意味があります。

 

ただ、今回身につけてもらいたいスキルは、SEの個人スキルということもあり、
SE自身が持っている情報を、

 

 

 『見える』=『理解してもらいやすい・考えてもらいやすい』形で
アウトプッする、

 

  

という観点で捉えてみたいと思います。

 

 

これが浸透すれば、必然的に組織としての『見える化』も進むはずです。

 

 
では、SEが備えておくべきアウトプット作成時の『見える化』スキルとは
どういうものでしょうか。

 
私の考える『見える化』スキル強化ポイントをベタですが、P-D-Cサイクルに
沿って3点ご紹介します。

 
(1) Plan:アウトプット対象について理解を深める
  相手に何かを伝える際、自分自身が理解している以上に相手が理解して
  くれるケースは稀です。
  アウトプット(報告書、議論のたたき台、何でもいいですが)作成前には、先ず
  対象に対する理解を深め、理解できないところや、説明できないところが
  あれば、調査したり、有識者に尋ねたりして、不明部分を残したまま作成に
  着手しないようにしましょう。
  理解が間違っていることと、理解していないことは全く別物ですから、正しい
  かどうかは別にして、対象に対し自分なりに理解する事を心がけてください。
  当たり前のようですが、これができていない資料を数多く見てきましたし、
  そうやって作られた資料からは何も伝わりません。議論も活発化しません。

  

  自分が提供する情報に対しては、自分がその情報のオーナーであり、責任者
  であるという自覚が必要だと思います。

 
(2) Do:アウトプット作成のポイントを押さえる
  先ずは、ターゲット
  いざ、アウトプットの作成に取り掛かる場合は、情報を受け取る人がだれ
  なのかについて、イメージをします。
  誰のために資料を作るかを意識せずに資料を作成すると、時に的外れな
  資料になってしまいます。

 
  次にストーリー
  自分の作成するアウトプットの目的は何なのか、また、その目的を達成
  するためには、どういう順序で説明を組み立てればよいのかを考えます。
  作成対象によって、構成のテンプレートはいろいろあると思いますが
  闇雲にテンプレートを採用するのではなく、ターゲットとアウトプットの
  目的をよく理解して、効率的なストーリー立てを行ってください。
  個人的には、ストーリーとして結論重視より、しっかりアウトプットの
  背景を伝えつつ、ターゲットが判断するための情報を十分に提供する
  方が良い気がします。(当然、ケースバイケースですが)

 
  最後にコンテンツですが、アウトプットの種類にもよりますが
  以下の観点から成果物を確認してみてください。

 

  ・状況の見える化ができているか?
  ・問題の見える化ができているか?
  ・知恵の見える化ができているか?

 

 
(3) Check:必ずアウトプットに対するフィードバックを受ける
  最終的に、アウトプットのクオリティは作成時にターゲットと想定
  された人がどの程度満足したかで決まります。
  では、みなさんは自分の成果物に対する評価をどのように行って
  いますか?

 

  アウトプットに修正指示が来る、議論のたたき台を作ったはずなのに
  役に立たなかった、など明らかなフィードバックがある場合はいいですが
  何もアクションが無い時、それで満足していませんか?

 

 

  フィードバックが無い時こそ、積極的に意見・感想を求めましょう。
  そして、自分の考え、思いとのフィットギャップを分析して、次なる
  アウトプット作成につなげましょう。
  (折角の指摘については、指摘内容の反映も忘れずに)

 

 
以上、上記を参考にしつつ、みなさんのアウトプットの『見える化』技術が少しでも
向上してもらえることを期待しております。
 
 
 

タグ , , ,

スーパーSE #01:観察力

どうも、BMOです。

 
はじまりました、スーパーSEになろう、のコーナーです。
初回は、『観察力』をテーマに選びました。

 
私の経験上、システムに何か問題が発生する場合は、大抵は事前に小さな
シグナル(予兆)が出ているものです。

 

その予兆を敏感に感じ取り、可能であれば問題発生を未然に防ぐ、それが
難しくても、問題発生時には迅速に適切な対応を行うことができるのが
スーパーSEの必要条件だと思います。

 
そのために役立つ能力が『観察力』です。

 
SEにとって必要とされる観察能力とは以下の能力だと考えます。
・変化を敏感に察知
・変化を迅速に検知
・広い範囲を観察
・変化の中心を見極め

 

 
次に、これらの能力を高めるために何をすべきかをご紹介します。

 

先週の前置きにも書きましたが、ここには小難しい理論はありません。
日々の仕事中に、少しだけ気に留めておいてもらえれば、確実にみなさんの
スーパーSE度が向上するものだと信じているものをPickUPしました。

では、よろしくお付き合いください。

 

 
(1) 感じた事をメモ
 日々目にしているシステムからのアウトプットで何か違和感を感じることは
 ないですか?
 いつもよりエラーが多発? それは、トラブルです。今すぐ対処してください!!
 ではなくて、表面上エラーにはなっていないが、いつもと何かが違う。
 そんな時は是非、感じたことをメモする習慣をつけてください。
 忘れないためではないです。感じた事を言語化することで、自分は何に違和感を
 感じたのかを明確にすることができるのです。
 何かが違う、『何か』は何なのかを明確にすることを日々心がけましょう。

 
(2) 範囲を限定しない
 当然仕事には役割分担があります。
 でも、何かを感じる気持ちには、役割分担は無いはずです。
 人間の心は正直なので、これは自分には関係の無いことだと思った瞬間
 観察用のセンサーの感度は見事な程ゼロに近くなります。
 一見、自分の担当分野とは全く関係なさそうな事象でも、実は根本では繋がって
 いるなんてことはよくあることです。
 現場では、担当外でも問題の第一発見者が当事者として中心的に動くケースが
 ありますが、それも経験値UPのいい機会だと考えましょう。
 担当外という意識で、観察能力を低下させることだけは回避しましょう。

 

(3) 変化点を覚えておく
 決まったシステムにある程度の年数従事すると、変化の現れやすいところが
 自ずと見えてくると思います。
 ただ、意識せずとも身に沁みて判ってくるまで待っている訳にはいきませんので、
 習慣として変化点を積極的に覚えていくよう心がけましょう。
 これは経験を味方につけるということなのですが、一度起きたトラブルや問題は
 どこに前兆があったのか、どこで顕在化したのかをしっかり記録しておくと
 いいでしょう。

 
(4) 経過観察も忘れずに
 (1)や(2)を意識すると、自分の周りのシステムの変化に敏感になると思います。
 そこで、必要なのはその変化が一時的なものなのか、継続性があるものなのか、
 そして、変化が大きくなっていないか等の経過観察なのです。
 変化量についても、できる限り定量的におさえることができれば、将来の
 予測もつけやすくなるでしょう。

 

 

応用編として、
(5) 変化の原因を推測
 システムの変化を感じた時は、その変化の原因を自分なりに推測してみましょう。
 自分の担当範囲外であれば、その推測の精度は問いません。
 でも、自分なりに原因を推測する癖をつけましょう。

 

(6) 推測の評価
 (5)の推測について、もし何か問題が顕在化したりして原因が明確になった場合は
 自分の推測に対する評価を行いましょう。
 また、有識者に変化の原因を確認するのもよいでしょう。
 そうすることで、表面的な事象から根本原因を推測する能力の訓練ができると
 思います。

 

 

最後にですが、自分が集めた情報は積極的に関係者と共有しましょう。
自分だけに閉じてしまうと、宝の持ち腐れですし、貴重なフィードバックの機会も
失われてしまうことになりますので。
 
 

 

タグ , , ,