どうも、BMOです。
今回のテーマは『見える化』です。
前回は、自分に関係するものに対する『観察力』を強化しよう、という
事をお話しましたが、自分が収集した情報は一緒に仕事をするメンバーと
共有してこそ、その価値が高まります。
そこで、『見える化』です。
『見える化』には、組織の中で普段見えにくいもの、見せたくないものも含め
だれでも、いつでも、見えるようにしましょう、という意味があります。
ただ、今回身につけてもらいたいスキルは、SEの個人スキルということもあり、
SE自身が持っている情報を、
『見える』=『理解してもらいやすい・考えてもらいやすい』形で
アウトプッする、
という観点で捉えてみたいと思います。
これが浸透すれば、必然的に組織としての『見える化』も進むはずです。
では、SEが備えておくべきアウトプット作成時の『見える化』スキルとは
どういうものでしょうか。
私の考える『見える化』スキル強化ポイントをベタですが、P-D-Cサイクルに
沿って3点ご紹介します。
(1) Plan:アウトプット対象について理解を深める
相手に何かを伝える際、自分自身が理解している以上に相手が理解して
くれるケースは稀です。
アウトプット(報告書、議論のたたき台、何でもいいですが)作成前には、先ず
対象に対する理解を深め、理解できないところや、説明できないところが
あれば、調査したり、有識者に尋ねたりして、不明部分を残したまま作成に
着手しないようにしましょう。
理解が間違っていることと、理解していないことは全く別物ですから、正しい
かどうかは別にして、対象に対し自分なりに理解する事を心がけてください。
当たり前のようですが、これができていない資料を数多く見てきましたし、
そうやって作られた資料からは何も伝わりません。議論も活発化しません。
自分が提供する情報に対しては、自分がその情報のオーナーであり、責任者
であるという自覚が必要だと思います。
(2) Do:アウトプット作成のポイントを押さえる
先ずは、ターゲット
いざ、アウトプットの作成に取り掛かる場合は、情報を受け取る人がだれ
なのかについて、イメージをします。
誰のために資料を作るかを意識せずに資料を作成すると、時に的外れな
資料になってしまいます。
次にストーリー
自分の作成するアウトプットの目的は何なのか、また、その目的を達成
するためには、どういう順序で説明を組み立てればよいのかを考えます。
作成対象によって、構成のテンプレートはいろいろあると思いますが
闇雲にテンプレートを採用するのではなく、ターゲットとアウトプットの
目的をよく理解して、効率的なストーリー立てを行ってください。
個人的には、ストーリーとして結論重視より、しっかりアウトプットの
背景を伝えつつ、ターゲットが判断するための情報を十分に提供する
方が良い気がします。(当然、ケースバイケースですが)
最後にコンテンツですが、アウトプットの種類にもよりますが
以下の観点から成果物を確認してみてください。
・状況の見える化ができているか?
・問題の見える化ができているか?
・知恵の見える化ができているか?
(3) Check:必ずアウトプットに対するフィードバックを受ける
最終的に、アウトプットのクオリティは作成時にターゲットと想定
された人がどの程度満足したかで決まります。
では、みなさんは自分の成果物に対する評価をどのように行って
いますか?
アウトプットに修正指示が来る、議論のたたき台を作ったはずなのに
役に立たなかった、など明らかなフィードバックがある場合はいいですが
何もアクションが無い時、それで満足していませんか?
フィードバックが無い時こそ、積極的に意見・感想を求めましょう。
そして、自分の考え、思いとのフィットギャップを分析して、次なる
アウトプット作成につなげましょう。
(折角の指摘については、指摘内容の反映も忘れずに)
以上、上記を参考にしつつ、みなさんのアウトプットの『見える化』技術が少しでも
向上してもらえることを期待しております。